家系に働く呪い
モーセの十戒にも偶像崇拝者には呪いが下り、三代・四代に及ぶとあります(出エジプト20:5)。
呪いは三代・四代・十代・それ以上現実に働き、これを悟りイエスの血潮で取り除かない限り続くものです。
「ご承知のように、あなたがたが先祖から伝わったむなしい生き方から贖い出されたのは、銀や金のような朽ちる物にはよらず、傷もなく汚れもない小羊のようなキリストの、尊い血によったのです。」(第一ペテロ1:18、19)
「先祖から伝わったむなしい生き方」という名の家系に働く呪いがあります。こんな話を聞いたことがありませんか。あの家系は代々不慮の事故だ、代々親と同じ病だ、代々親と同じ失敗をしている、などです。
私の知り会いの女性はこう言いました。
「私の主人はむかし自殺しましたが、実はその主人の父親もむかし自殺した人なんです。今、死んだ主人の息子が大学生になりましたけど、とても心配です。先生、この子のために祈ってください」
聖書では、アブラムが妻サライのことを妹と偽り、後に見つかって大問題になったことが記されていますが(創世記12:18)、その息子のイサクも父親と全く同じ失敗をしています(創世記26:9)。
ダビデ王は外交的には成功した王ですが、家庭内の子供の養育には失敗した王です。原因はウリヤの妻バテ・シェバを呼び寄せてこれに対して姦淫の罪を犯してしまい、その夫ウリヤを激戦地で計画的に殺害したためそのひどい罪悪が家系全体に呪いを招き、子供たちにもひどい姦淫の霊と剣の害が及ぶこととなりました。預言者ナタンがダビデ王に預言したとおり「今や剣は、いつまでもあなたの家から離れない」(第一サムエル12:10)。この種の呪いをダビデ王は体験したのです。
バテ・シェバがダビデ王に産んだ最初の子は病気で死に、その後ダビデ王の王子アムノンは処女の美しい妹タマルを恋い慕って強引にこれと寝る近親相姦の罪を犯し、王子アブシャロムも父ダビデ王のそばめたちと天幕で寝る姦淫の罪を犯しました。これらの王子たちは後に剣にかかって死にました。中でも凄いのはバテ・シェバから産まれたダビデ王の後継者ソロモン王にいたっては、七百人の王妃としての妻たちと、三百人のそばめたちがいたほどであり、その妻たちが晩年ソロモンの心を他の神々へと向けてしまい大変な滅びの罠となりました。父ダビデが蒔いた姦淫と殺害の悪い種が、家系全体に働く呪いとなって子孫に降りかかり、子供たちが災いを刈り取ったのです。
エレミヤ記三一章二九節ではイエスさまの十字架以降の日について「その日には彼らはもう『父がすいぶどうを食べたので、子どもの歯がうく』とはいわない」と宣言されており、お父さんが誤ってすっぱいぶどうを食べて失敗したのに、父の行ないに関係ないその子どもの歯がういて青白くすっぱい顔で□をとんがらせているという不合理で奇怪な呪い現象はなくなると約束されています。
一般的に罪を悔い改める告白の祈りはよく知られていますが、呪いを断ち切る宣言の祈りや積極的に命じる戦いの祈りについては、神学的な解釈上の違いを理由に意外とされていないクリスチャンが多くいます。現実に私たちの家系に代々働きかけ滅ぼそうとする暗黒のベールのような呪いを悟り、イエスの血潮ではっきり呪いのきずなを断ち切る宣言の祈りを大胆にしましょう。
「私はイエスの血潮の力で、先祖代々伝わって来た父方の呪い、母方の呪いをすべて断ち切る。私は自由です。イエスの血潮で祝福をつなぎます。祝福された我が家と我はイエスさまを愛し神さまに仕えます。アーメン」
出エジプト記二〇章六節には、私たちに約束します。
「わたしを愛し、わたしの命令を守る者には、恵みを千代にまで施す」私たちがもっとイエスさまを深く愛し、その命令を守って生き千代の祝福に恵まれますよう十字架の血潮の注ぎかけが絶対必要です。