赤いひも

 

 遊女ラハブは人間自体の肉の行ないで評価すると遊女ゆえ、天国から遠くむしろ地獄に近い人です。しかし、生きた信仰の行ないによって義人とされ、全家族、親戚を救いへ導き審判を逃れ イエスさまの系図に載るほどまで祝福された幸いな人です。

 

遊女ラハブは自分たちの住む町エリコがイスラエルの正義の力ある神さまの御前、審判を受けるべく罪あるものであることを認め、さらに審判の日には自分を救って下さる救いの神さまとなってくれることを信じてイスラエルの偵察隊二人に命の救いを請い願いました。

 

エリコの審判の際、救って下さる約束を得た遊女ラハブとその全家族にとって目印は、遊女ラハブの家の窓に結びつけた赤いひもでした。これを契約のしるしとして結びつけていれば、イスラエルの偵察隊をかくまった遊女ラハブとその全家を審判の日にも特別に守るという約束です。しかしもし、この赤いひもが窓になければ、それは一般のエリコの住民同様聖絶の対象として審判されたのです。

 

歴史家ヨセフス・フラヴィウスによると「ユダヤ古代誌」の記録の中で、このとき窓に結び付けた赤いひもについて「赤い布切れを高く掲げておきなさい。そうすれば…」と、イスラエルの偵察隊は遊女ラハブに約束したことが記録されています。

 

赤い布切れは、他に赤い旗とも訳せます。今、高く掲げられたイエスさまの十字架で流された赤い血潮を私たちの全家に赤いひも、もしくは赤い布切れとして結びつけて、高らかに勝利の旗印として掲げましょう。誰もそこから迷い出ないようにしっかりと家族の愛の絆のひもをもって堅くイエスの血潮で一つになれますように。